Miro社とモリサワ社の事業責任者が語る、プロ人材との協業を成功させるヒント

Miro社とモリサワ社の事業責任者が語る、プロ人材との協業を成功させるヒント

Miro社とモリサワ社の事業責任者が語る、プロ人材との協業を成功させるヒント

人材戦略

世の中に新たな価値を出し続ける企業では、社外プロ人材の力を柔軟に取り入れてチームを最適化しています。

本記事では、その事例としてモリサワ社とMiro社の組織づくりをご紹介。それぞれの事業責任者に、社外プロ人材の力をどのように活用しているのか話を聞きました。

モリサワ「社外人材から受けた刺激が、組織の成長材料に」

フォントでおなじみのモリサワの原点は、1924年に創業者が発明した邦文写真植字機です。写真の原理を用いて文字を組むこの印刷技術は、その後日本のグラフィックデザインや出版業界の発展を大きく支えてきました。それから100年以上が経ち、時代が印刷からデジタルへと移るなかでも、同社は日本の文字文化を担う企業として第一線を走り続けています。

今回は、同社で新規プロジェクトをけん引するサービス企画部部長の相川晴俊さんにインタビュー。「柔軟に変化し続ける伝統企業」における社外協業のヒントを探ります。

—社外人材との協業を始める際は、どんな点を心がけていますか?

どんな規模の協業でも、依頼前にゴールを明確化します。それがなければ、どこを目標に動けばよいのかわからなくなり、迷ってしまいますから。そして協業相手にはそのゴールだけでなくそれを達成したい理由や背景までしっかり伝えます。

たとえばSNSの画像制作を社外デザイナーに委託する場合、画像を見た人がどういう行動に移ったら正解なのか、というゴールを最初に握るんですね。「誰向けなのか」「なぜ作るのか」「どういう行動を取ってもらいたいのか」をしっかり共有することで、達成するためのアプローチ、つまりデザインに落とし込むための建設的な議論が可能になります。

—協業のプロセスで大事にしていることがあれば教えてください。

途中で小さな合意を積み重ねることを心がけています。そうすればイメージする成果物により近づくだけでなく、社外人材にとっての心理的安全性も確保できますから。

僕が言う心理的安全性とは「お互い言いたいことを言い合える状況」です。そのために重要なのは、余裕ですね。人は余裕がないとほかの考えを受け入れられなくなり、沼にはまりがちです。だから余白を持たせたスケジュールを必ず立てておくようにします。

あとは、それぞれの特性を尊重して、パフォーマンスを100%発揮できる環境を作ること。こちらから特定のやり方をお願いしたり、メンバーと同じようなマインドセットを求めたりすることはありません。

たとえば僕自身は対面のコミュニケーションや雑談を大事にしていますが、今一緒に働いている社外エンジニアさんはずっとビデオ会議でOKというタイプです。こちらはそのやり方を信頼しつつ、フェーズごとのゴールを設定して、お互いの宿題をちゃんと消化しながら進めています。

—逆に社外との協業で避けた方がよいことは何でしょうか?

丸投げですね。社外の方に発注者側の意見を引き出す負担を強いることになりますし、成果物に対するトラブルのもとにもなりかねません。

画像制作でも、ゴールをすり合わせるプロセスを飛ばしてただ「画像をお願いします」では、依頼された方は何個もラフ案を作る羽目になります。相手の貴重な時間を奪ってしまう。そこは発注者側が気をつけるべきポイントというか、最低限のマナーレベルと言ってもよいかもしれません。

—これまで印象に残っている社外協業について教えてください。

あるアートディレクターさんとの協業は、非常に刺激になりました。キックオフの段階ですでにTo-doが整理されていて、途中段階でもこまめに認識をすり合わせ、最後のミーティングまでに成果物がきっちりと納品されていたんです。案は出すものの固執することもなく、すぐに方向転換できる強さもある。クライアントワークにおける仕事の進め方、ドキュメントの用意の仕方、プロトタイプの完成度などは見習おうと思いました。

—社外人材からの学びが糧になっている。

社外人材は、クライアントワークを日々何件もこなしていますよね。そのノウハウは事業会社にはないので、協業を通して非常に学びになりますし、刺激をバシバシ頂いています。業務委託先の人と仕事をして、いいところを吸収し、社内のプロジェクトやチームでの仕事に使わせてもらって、自分の血となり筋肉となる。つまり、社外人材との協業が、組織の成長材料になるんですね。

※インタビュー全文はこちら

Miro社「社外協業では、互いにゴールを達成できる win-win な関係性を重視」

アイデアから成果までのプロセスを加速するイノベーションワークスペースのMiroは、2021年の日本進出以降、富士通やニコンなど、数々の企業に導入されてきました。そんな急成長を遂げる同社では、どんなチーム作りが行われ、どのように外部エキスパートと協業しているのでしょうか。Miroでマーケティングディレクターを務める溝口宗太郎さんに、チーム作りで大事にしていることや、リーダーとしての信念、さらには社外コラボレーションのコツを聞きました。

― これまで、社外人材と協業する機会はありましたか?

Miroでは、イベントの際やお客さまによりよい体験を提供したいときに、Miroエクスペリエンスデザインという美しいデザインのMiroボードを作るんですね。たとえば、イベントではその概要やコンテンツ、議事録、質問と回答、アンケート、動画、関連資料などをまとめたコンパニオンボードというのがあるのですが、これを作っているのはMiroの本拠地であるアムステルダムのデザインチームが業務委託しているフリーランスのデザイナーさんたちです。

今も、ある国内企業さん向けイベントのボードを作っているのですが、そのデザインにおいて業務委託の方に入ってもらっています。メールのバナーとかも全部その人が作っていますね。

― 日本ではどうでしょうか?

コンテンツのローカライゼーションを担当するメンバーで、業務委託から正社員になった人がいます。ものすごく優秀で、ローカライゼーションの職人という感じの方です。

マーケティングチームではまだいないのですが、フリーランスだからというわけではありません。私たちが求めるスキルセットを持ち、Miroの価値に共感いただける方がいれば、お願いしたいと思っています。考えられるのは、Miroのブランドガイドラインに沿ったさまざまなアセットのデザインや、そのデザインをもとにしたテンプレートの作成、SfAやマーケティングオートメーションツールを使った顧客向けのニュースレターの送付、コンテンツ作りなどでしょうか。

― 社外人材と協業する際、スキル以外にはどんなことを重視しますか?

win-winになる関係性でいられるかどうか、ですね。発注側・受注側ではなく、一緒に目標を達成するパートナーでありたいので。代理店パートナーであれ業務委託のフリーランスであれ、仕事相手とは対等の関係であるという意識を大事にしています。

というのも、パートナー側にもMiroとの仕事で成し遂げたいことがあると思うんですよね。弊社の行動指針であるMiro Valuesに共感いただき、Miroが作り出したい価値を一緒に作り出してもらうだけでなく、お互いのゴールをちゃんと達成できる関係を築くことがすごく重要だと考えています。

― 逆に、社外との協業で避けるべきことは何でしょうか?

無理難題を押しつけたり、土日祝日まで働かせるような要求を通すといったことは、絶対にやってはいけないと思います。パートナーを見下すような態度では、いいものは生まれません。

あと、期待どおりのものが出てこない場合は、こちらにも責任があります。ちゃんとディレクションできていないからそうなってしまう。それを、「お金を払ってるのはこっちだ」で通すのは違いますよね。

だから、社外の方とは対等な仲間という意識でいたいし、向こうにもそう思ってもらいたいです。一緒になって目標を達成しようという当事者意識が、いい結果につながると思います。

― 社外協業をスムーズに進めるために、工夫していることはありますか?

宣伝になってしまいますが、Miroボードの活用ですね。代理店の方々ともMiroのボードで仕事を進めています。必要な情報を集約できるうえに、セキュリティも担保されていますから。たとえば、情報を勝手にローカルにダウンロードされたくなかったら、ダウンロードやコピペを防止する権限を設定できるので安心です。

あと、マーケターをはじめ、企画や分析、それからクリエイティブな仕事に関わる人々にとって、集中できる時間の確保は非常に重要です。その点Miroは同期でも非同期でもコラボレーションしやすいので、各自がそれぞれ都合のよいときに頭と手を動かすことができ、無駄なミーティングも減らせます。

― 最後に溝口さん自身の、社外人材に対する印象をお聞かせください。

昔いた会社で、私が担当したソフトウェア製品のマニュアルをフリーランスの方と一緒に制作した経験があるのですが、その方はもう本当にプロフェッショナルでした。まさに仲間として仕事をしただけでなく、私自身がたくさん学ばせてもらった記憶があります。広報の仕事で関わる方々にも、唸るような記事を書いてくれるライターさんがたくさんいらっしゃいます。

これからの時代、会社員として働くだけが選択肢ではないと思うんですよね。能力やビジネスセンスのある方は、自分で起業するなり、フリーランスで力を遺憾なく発揮するような仕事をすればいいと思います。先ほども言ったように、Miro の価値に共感してもらえる優秀な方がいれば、どんどん一緒にお仕事をしていきたいです。

※インタビュー全文はこちら

プロ人材活用の成否を分けるのは、緻密な業務設計

プロ人材は採用して終わりではありません。高い協業成果を得るには、組織側が各エキスパートの力の引き出し方を探り、力を発揮できる環境を特定することが重要です。

今回インタビューした2社では、いずれも次の3点を行っていました。

  • 社外プロ人材を対等なパートナーとして尊重する

  • プロ人材が100%力を発揮できる環境を整える

  • 協業の価値を最大化するために、丁寧なディレクションを行う

もちろん、必要な工夫は職種や業界、組織の規模によって異なるでしょう。しかしそれが何であれ、自社がプロ人材との協業を成功させるために何が必要かを把握し、実行に移すことが不可欠です。

ソレクティブでは、企業の皆さまへの組織コンサルテーションを通して最適なプロ人材をアサインするだけでなく、伴走支援を通して組織のビジネス課題を解決します。プロ人材との協業に興味のある皆さまは、ぜひ一度お問い合わせください。皆さまに最適な活用方法をご提案いたします。

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執筆:Yuna Park

「アジャイルな組織」を実現したい企業のための

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Sollective Business Design

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必要な「機能」を導き出し、適切に人材をアサインし伴走支援を行います。
これまで上場企業やベンチャー企業、外資系企業など約100社のお客様にサービスをご提供しています。

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